白糸刺しゅう

透ける美しさ:白糸刺繍のドロンワーク

パントン久美子

ドロンワークがとても好きです。

準備に時間がかかるのですが、ドロンワークのステッチを刺すのはすごく楽しい!

私は先に枠を作って、後からステッチを入れる派です。枠を作るのは単調な(つまらないとも言う)作業なので、ガガーっと集中してさっさと作って、お楽しみの中のステッチをじっくり楽しみたい派!

ドロンワークを主役にしたクロスなども素敵だし、シュバルムなどの他の技法と合わせてドロンワークは脇役にしても!形も横長の長方形でもいいし、四角形でも階段みたいな形でも。いろんな形に模様を入れることができます。同じステッチでもステッチの間隔、使う布のカウント、糸の番手によっても全然違う表情を見せてくれるドロンワーク。自由自在、七変化って感じでほんとに使い勝手のよい技法です。

例えばヘデボでもシュバルムでも刺して、物足りないな〜って思ったら両脇とか周囲にドロンワークを入れるだけで映えるのです。物足りないときはドロンワークを入れてみるのがオススメです!

ステッチによっては、枠の外側にフォーサイドステッチを刺して、そのフォーサイドステッチの束を2つとか3つとか使って模様を作るので、しっかりと計算する必要があります。脳トレになりますよ。計算を間違えてしまうと糸束が余ってしまって少し残念な仕上がり。。

布から織り糸を抜くときは、2cmなど長さで抜くときもあれば15本などと本数を数えるときもあります。「長さと本数どちらがいいですか?」と質問されることがあるのですが、左右対称に配置したいときは私は長さを測ることが多いかも。そのときの状況に応じて変えています。

カウントステッチ用のリネンって、1cmの中に何本と織り糸の数が決まっているのですが、少しずれている時があります。なので、本数より長さの方が正確だったり。この辺は、どんなサイズのものを作るかとか好みにもよるかもしれませんね。

このサンプラーは、ドロンワーク講座のものです。

かわいいでしょう?白とグレーの2色を刺しました。楽しくてあっという間に2枚刺してしまいました。

ドロンワークを刺したことがない人にはなんのこっちゃな話なのですが、結びかがりというステッチがあります。日本の本やレッスンなどで習う結びかがりは結び目が真ん中にこないのです。でもこの講座では必ず結び目が真ん中に来る結びかがりの方法をお伝えしています。

結びかがりの結び目が真ん中に来ないのってすごいストレスなのです。糸を引きながら刺すから結び目がどんどん引っ張られてしまうのですが、そうすると変なところに結び目が来て全然かわいくない。不恰好なのです。

あるやり方をするときっちり真ん中に結び目が来るので、その方法をお伝えしています!結びかがりの結び目が真ん中にこない問題で悩まれている方はぜひ、私のドロンワーク講座をご受講くださいませ。

ドロンワークのサンプラーの真ん中の正方形の部分もすごく気に入っています。ここはマス目を作ってダーニングステッチで模様を入れていくのですが、模様がしっかり浮き出ていてかわいくないですか?少し太めの番手で刺すとくっきりするし、細めだと布に馴染む。どんな風に仕上げたいかによって番手を変えると良いです。

このようなタイプのドロンワークはクロスステッチの図案も使えるので、レッスンをしたり販売をしないで個人で楽しむ方は、お気に入りのクロスステッチの図案でドロンワークを刺してもいいと思います♡

ドロンワークについて詳しく解説している記事もあるので「ドロンワークってなんですか?」という方は合わせてお読みください。

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白糸刺しゅうの技法 ドロンワークとは?
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私の無料動画講座はヘムステッチというドロンワークの一番基本のステッチを使って、コースターを作ります。完全に無料なのでもし刺しみたい方がいたら無料講座にご登録くださいね。動画講座を3日間に渡ってお送りします。1通めはすぐに来るので、今すぐに始められますよ。

初回の講座は材料についての説明なので、どんな布を使うかわからない人でもご心配なく初めていただけます。

ドロンワークってレースみたいに透かし模様がすごく美しいので、お天気の良い日に光に透かすと本当に美しいです。影まで美しい!ドロンワークは楽しいステッチが多いのでたくさんの人に楽しんでもらいたいです♡

ABOUT ME
パントン久美子
パントン久美子
デンマーク在住 白糸刺繍家
2009年スカルス手工芸学校に留学しヘデボを学ぶ。2012年〜2017年まではパリ在住。ルサージュやフランスの白糸刺繍教室で刺繍を学ぶ。2024年7月文化出版局より「whitework ヨーロッパの白糸刺繍技法より」を出版。現在はコペンハーゲン在住。
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